於与岐八幡宮(綾部市)概要: 於与岐八幡宮は京都府綾部市於与岐町田和に鎮座している神社です。於与岐八幡宮の創建は和銅3年(710)、武内宿祢の遠裔とされる吉田七朗兵衛が宇佐八幡宮(大分県宇佐市)の分霊を勧請したのが始まりと伝えられています。
当初は一ノ瀬に鎮座し下八田村、淵垣中村、安国寺村、梅迫村、上杉村、於与岐村の7村の総鎮守として社運も隆盛していましたが嘉吉年間(1441〜1443年)の火災と天文19年(1550)の大洪水により多くの社殿、社宝、記録などを失いました。正徳5年(1715)に現在地に遷座、再建され於与岐村の氏神となりました。
古くから神仏習合し薬師如来なども祀られていましたが、明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏教色が一掃され、明治25年(1892)に村社に列しました。
現在の本殿は正徳5年(1715)当時のもので六間社流造、銅板葺、桁行7間、梁間2間5尺4寸、正面3間向拝付、外壁は素木板張、向拝木鼻や欄間、妻壁、隔板などの細部に精緻な彫刻、棟梁は一瀬喜兵衛、彫刻は一瀬一之助が手懸けています。
於与岐八幡宮本殿は江戸時代中期に建てられた大型神社本殿建築の遺構で、京都府唯一の六間社であることなどから棟札2枚と共に昭和60年(1985)に京都府登録文化財に指定されています。
又、境内全域が平成元年(1989)に八幡宮文化財環境保全地区に指定されています。毎年10月の例祭で奉納される於与岐八幡宮の祭礼芸能(獅子舞、天狗の鼻高の舞、田楽)は鎌倉時代から継承されている年中行事で、古式を伝える貴重な存在として昭和59年(1984)に京都府登録無形民俗文化財に登録され綾部市指定無形文化財に指定されています。
祭神:比売大神(十二社大神)、 八幡大菩薩(応神天皇、誉田別命)、大帯姫(神功皇后)。
於与岐八幡宮:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板-綾部の文化財を守る会
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