旧加悦町役場庁舎(与謝野町)概要: 旧加悦町役場庁舎は「ちりめん街道」の北側入り口に位置しています。この建物は昭和2年(1927)に発生した北丹後地震で倒壊した加悦町役場庁舎を再建する為に昭和4年(1929)に建てられたもので、鉄筋コンクリート造2階建、寄棟、瓦葺、縦長の上げ下げ窓や玄関ポーチの意匠、レリーフ、1階開口部のアーチ風の意匠、塔屋風換気口など当時の洋風建築の要素が見られます。
北丹後地震は丹後半島を震源地としたマグニチュード7.3の地震で、内陸型で震源が浅かった事からマグニチュードの規模以上に大きな揺れが発生し、震源地直上の集落では大凡9割の家屋が倒壊したとされます(記録上は震度6ですが、実際には震度7程度あったとも云われています)。
翌年の昭和3年(1928)には尾藤家11代当主で加悦町の町長だった尾藤庄蔵を中心に再建計画が行われ西山工場を経営していた杉本米治から多額の寄付を受け昭和4年(1929)に再建されています。
昭和初期の建築技術を知る上で貴重な建物で昭和2年(1927)に丹後震災復興のシンボル事業なことなどから平成9年(1997)に京都府指定文化財に指定されています。
現在は与謝野町観光協会や町の特産物であるシルクブランド産品の展示、シルク手作り体験等の拠点として活用されています。
旧加悦町役場庁舎:上空画像
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