篠村八幡宮(亀岡市)概要: 篠村八幡宮は京都府亀岡市篠町篠上中筋に鎮座している神社です。篠村八幡宮の創建は延久3年(1071)、後三条天皇の勅願により源頼義(当時の奥州鎮守府将軍)が誉田八幡宮(現在の大阪府羽曳野市に鎮座)の分霊を勧請したのが始まりとされます。
当時、この地は源氏が支配していた事もあり頼義は延久4年にも社領を寄進して開発に務め、以後、源氏縁の地として信仰されるようになりました。
元弘3年(1333)には足利尊氏が当社を訪れ鎌倉幕府打倒の願文を奉納すると、声を高らかに上げ尊王討幕の旗揚げをし、ここを拠点として六波羅探題を制圧しました。建武3年(1336)、後醍醐天皇との対立が深まり、天皇軍に敗れると尊氏は当社の境内で陣を再編し西国に逃れ、その際にも再起の願文を納めました。
尊氏が室町幕府を開くと、崇敬社として篤く庇護し、その後の歴代将軍もこれに倣った為に社運が隆盛、最盛期には広大な社領を有し、境内には30を超える社殿が軒を連ねていたそうです。
足利将軍家が衰退すると、それに連ねて衰微しましが江戸時代に入ると歴代亀山藩主から庇護され、特に松平家は源氏後裔を自称していた事もあり崇敬されました。
篠村八幡宮の社宝である足利尊氏の「願文」と「御版御教書」が京都府文化財に指定されている他、境内全域が「足利尊氏旗揚げの地」として亀岡市指定史跡に指定されています。
篠村八幡宮:上空画像
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